2014年、洋服何着た?

2014年があと数日で終わろうとしています。

今年一年、ファッションという点で振り返ってみて、どうでしたか?
今年はこのブランドをよく買ったなあ…とか、アレよく着たなあ…とか、何かしらあるんじゃないでしょうか。

2014年のファッション、ざっくり振り返ってみます。

ノームコアがトレンドになる皮肉

ファッション界の流行語大賞を決めるなら、「ノームコア」が本命かなあと。
こういう新しい言葉みたいなものをもって、”スタイル”として流行が示されるのって、久々な気がします。

え、こんなところまで?ってくらいに「ノームコア」が特集されて、様々なブランドが「ノームコア風ファッション」を提案しました。

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「ノームコア」って、地獄のミサワ風に捻くれた表現をすると(俺も洋服色々と着てきたけどさーやっぱ普通が一番だって気付いちゃったんだよねー 張り切ったオシャレに疲れたっていうか…?流行とかそういうのに振り回されるのはもう俺的に終わりっていうか…? うーん、あえての普通?それ系で)みたいなことだと思います。

 

流行を気にせず普通の格好をすることが流行のようになり、流行を気にする人ほど普通の格好をしようとするという、ちょっとわけがわからない状況に突入。
流行を気にしないのか、気にしてんのか。どっちだよっていう。

なんにせよ、ノームコア風の「ファッションに力を入れていない風の普通っぽい格好」をするのがトレンドであったと思います。
一年を通し、シンプル・ベーシックなアイテムや着こなしが主流といえるほど、多かったし強かったと思います。

「回帰」の一年

昨年から続いていたリバイバル、今年も続いた。

00年代、90年代、80年代、70年代…あらゆるファッションの系統で、過去の流行のリバイバルが見られました。
ファッションは巡るとは言うけれど、今年の”回帰”っぷりは、アラサー位のそこまで老けてない年代にも回帰のそれが、わかりやすかったはず。

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トレンドの性別差がなくなる

性別によるトレンドの違い・差が、特になくなったなあと感じる年でした。
ファッション業界において、トレンドはまずレディースに訪れ、後にメンズに訪れる…という定説みたいなものがあって、その時間差が、昔は5年なんて言われていた気がします。
レディースで定着しないとメンズでは定着しないとか、レディースで開拓してからメンズへ…とか、なんとか。

この時間差がどんどん縮まってはいましたが、今年なんかはほぼ同時だった気がします。少なくともシーズン中に追いつく、みたいな感じで。
女性特有のスカートだとかは置いておいても、アイテムはもちろん、着こなし方や系統みたいなものが凄く近かった感。
流行の色や配色に関しても、一年を通してほぼ同じだったように感じます。

だから、ファッション誌も、やり方は違えど見せようとしているものは男女で一緒だなあと感じることが多かったです。
雑誌ごとに提案の仕方や見せ方の差を比べるのは楽しかったですが、うっかりすると「全部同じじゃねーか!」状態。

2015年の春夏のトレンドを比べると、一応は男女でわかりやすい違いがあるんです。
でも結局、次の春夏も、男女の流行は近いものになっていて、同じような格好をしているんじゃないかと思います。

思ったより流行った「スポーツ」

個人的に、若い人の間で超限定的にしか流行しないと思ったんです、「スポーツ」!
2014年の春夏から本格的に流行すると言われていましたが…思ったより、幅広く取り入れられたなあと。

というか、上手く解釈されて上手く作られて上手く提案されたなあと(偉そう
よくも流行らせたなあと…業界やるじゃん!(偉そう

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テニスソックスとか、ヘアバンドとかリストバンドとか、ストリート系って枠飛び越えてのスポーティなアイテム。
デザイナーズブランドやヴィンテージを好んで着る人達にも”外し”みたいな感覚で取り入れられて、これは正直意外でした。

デザイナーズブランドに色々動きが

デザイナーやブランドに、結構動きがあった一年だったように感じます。
ゴルチエが引退したり、グッチやヴィトンなどの有名ブランドでもデザイナー交代のニュースが続きました。

なかでも印象的で、パッ!と思いついたのは、この2つ…!

アンリアレイジ、パリコレへ

アンリアレイジがコレクション発表の場を、東コレからパリコレへ移しました。
1シーズンでも長く、デザイナーが望む限り続けられれば良いなあ…と思います。

…下世話な話だけど、資金源が気になるところ。
パリコレに行く少し前から、「売る」ことを以前より考えて展開するようになっているように感じていましたが、それでもまだ足りない気が…どうなってんだろうなあ…(ぶつぶつ

ジョンガリアーノ、マルジェラへ

個人的に、興奮したニュース。
ジョンガリアーノって、破天荒で強烈なイメージが先行しがちだけど、奇抜さだけの面白ネタキャラでは決して無い!
私が言うのもおかしいですが、確かな技術と感性を持った本物のデザイナーですよ。

そんなガリアーノが復帰!しかも、メゾンマルタンマルジェラ!
…めちゃくちゃ相性いいんじゃない?バッチリの人選じゃね?って思っています。

どうなるのかは、コレクションが発表されないことにはわかりませんが、この組み合わせの実現という事実だけで白飯3杯食えるくらいのワクワク感はあります。2015年1月のコレクション発表が楽しみです!

 

こんなところでしょうか

昨年と今年とでは、大きくは流行って変化していていないように感じます。
去年と今年で、「全然着ているものが違う!」って人は、少ないんじゃないでしょうか…余程のイメチェンを敢行した人じゃない限り、劇的には変わっていないと思う。

ただ、全体のまとめ方みたいなものは変わらないけど、アイテム単位では若干移り変わった感が。
しいて言うなら、スポーツやストリート色が昨年より強くなったし、タートルネックなどの懐かしいアイテムの勢力がより強くなったりだとか…。

ゆるやかに何かが消えていき、代わりに何かが支持を集めるみたいな状況。
ゆるやかに流行が変わっていくのは、きっと財布には優しいけど、逆に変化はわかりにくいもので…。
今までと同じのつもりでいたら気付いたらズレてる!みたいなことになりがちで、これって逆に難しいというか怖いよなあ…と感じました。

特に秋冬シーズンは、変わってないようで若干変わっていて、まるでちょいムズの間違い探しのよう。
2015年春夏シーズンに引き続く流行もあれば、ひっそり消えゆく流行もありということになりそうなので、その辺りを来年に追うことができればなあ…と思います。

 

年末ということで、一年の振り返りでした。
2015年も、それぞれがマイペースにファッションが楽しめれば。

参考になれば、幸いです!